青年海外協力隊

 

青年海外協力隊

待遇と諸制度(青年海外協力隊・日系社会青年ボランティア)

JICAボランティアの活動は、自発的参加の精神に基づき行われます。しかし、受入国での活動をよりスムーズで効果的なものにするため、下記のような項目については一定の経費をJICAが支援します 。

現地生活費

受入国での生活費は、JICAが、国ごとに定めた金額(1ヶ月285~830米ドル程度)を支給します。この金額は、ボランティアとしての趣旨にもとづき、受入国の住民と同等程度の生活を営むに足る必要最低限の金額を、ボランティアの生活費の支出状況調査、物価、為替変動等に基づき、定めています。
なお、この生活費は、あくまでも現地の生活に要する実費であって、給料や報酬ではありません。

住居費

住居は、原則として受入国政府(日系社会青年ボランティアの場合は配属団体)が提供することになっていますが、国によっては適当な住居の提供がなく、現地 のJICA事務所と探して借りる場合もあります。その場合、現地生活費とは別に、国・地域毎に定められた上限額の範囲内でJICAが住居費を負担します 。
なお、国によってはJICAの指示により、JICAボランティア、他国ボランティア、現地の方と住居をシェア(寝室は各個人専用)する場合や、ホームステイになる場合もあります。

往復渡航費

日本と受入国との往復にかかる赴帰任時の旅費(航空賃・交通費・日当・宿泊費等)は、JICAが負担します。

現地業務費

受入国での配属先が抱える様々な問題の中には予算的な問題もあり、資機材の不足等から効果的な活動が期待できない場合があります。この状況を、先方の自助努力を促しつつ解決するために、JICAがボランティアの活動経費を支援することがあります 。

技術支援制度

ボランティアが活動中、技術面で困難な問題に直面した場合などに、受入国の各分野の技術について精通している専門の方々からのアドバイスを得ることができます。
休暇の取得及び一時帰国制度

ボランティアの休日や休暇の取得方法は、配属先の決まりに従うこととなります。また、年間20日を限度として、私費による任国外旅行が認められており、この範囲内で日本へ帰国することもできます(ただし、本邦への一時帰国は派遣期間中一回に限ります)。療養、忌引、退避、見舞などについてはJICAの規程にしたがって一時帰国することもできます。なお、任国外旅行先は対象国が定められています。

配偶者及び子女の一時呼寄せ制度

青年海外協力隊隊員及び日系社会青年ボランティアは、既婚者でも単身で派遣されますが、派遣期間中に1回、JICAの旅費補助(一部は自己負担)を受けて配偶者や子女を一時的に呼寄せることができます。なお、日数等について一定の条件が定められています。

国内手当

派遣されるボランティアの状況により、派遣前訓練中や派遣中に、日本国内で支出が必要な経費及び帰国後の社会復帰に必要な経費に役立てるための国内手当を支給します。支給対象者や金額は以下の表のとおりです。
月40,000円x訓練期間
月55,000円x派遣期間 

国内手当
国民年金への加入

派遣中のボランティアは「海外居住者」扱いとなり、任意で国民年金に加入することになります。未加入であると、当該未加入期間は、年金額の算出の際に除外され、年金が減額されたり、派遣中の事故に起因する後遺症について障害基礎年金が受け取れないなどの不利益が生じる場合がありますので、JICAは、出発前に加入手続きを行うことを強く勧奨しています。なお、手続きはボランティアご自身が行なうことになっておりますので、詳細はお近くの年金事務所などにご確認ください。
雇用保険の受給期間等の延長

雇用保険加入者が退職して参加する場合、離職後から参加前の指定された期間中に雇用保険の受給期間の延長手続きを行うことにより、帰国後に雇用保険の受給が可能になります。 ただし、離職日のタイミング等により給付制限期間(3ヶ月間)が加えられる場合もありますので、留意が必要です。特に離職日(退職日)が技術補完研修開始日又は派遣前訓練開始日から一ヶ月以上前に設定されていると、退職理由が「青年海外協力隊など公的機関が行う海外技術指導による海外派遣」と認められないケースがあるようですので、離職日の設定については特にご注意ください。
ハローワークで行っている「教育訓練給付制度」についても適用対象期間を延長することができます。なお、雇用保険の手続きはボランティアご自身が行うことになっております。
詳しくは添付資料 をご参照ください。

海外在住の方について

海外にお住まいの方がJICAボランティア事業に参加される場合、二次選考の経費、 派遣前訓練参加旅費および赴帰任経費、諸手当等の待遇が日本にお住まいのボランティアとは異なる点があります。
詳しくは添付資料 をご参照ください。

健康と安全(青年海外協力隊・日系社会青年ボランティア)

健康と安全は、まず本人の意識と行動が基本ですが、JICAでは受入国に現地事務所を設け、ボランティアの活動を側面からサポートしています。

健康管理

途上国で活動する際に最も重要なことは「安全と健康は自分自身で自己管理し守ること」です。JICAではボランティアが派遣期間を通して心身ともに健康な状態で活動ができるよう、様々な側面からボランティアの健康を支援しています。

1. 健康管理支援体制

(1)選考時における健康上の合否判定

(2)派遣前訓練での健康管理についての講話、相談、予防接種※の実施

(3)派遣中の健康状態の把握、相談、健康診断の実施

(4)派遣中に発症した傷病への助言・指導、緊急移送

(5)受入国で流行している感染症の情報提供

(6)帰国後健康診断

※予防接種について
全員   :狂犬病、破傷風、A型肝炎、B型肝炎
指定国のみ:黄熱病(入国するにあたり予防接種が必須)
流行国のみ:ポリオ、日本脳炎
【過去の予防接種歴により個別に対応しています】

2. 受入国での支援体制

(1)在外健康管理員
受入国によっては日本の看護師免許取得者である在外健康管理員を配置しています。健康管理に係る相談、病気・医療情報の提供、現地医療事情の調査、傷病発生時の対応、現地医療従事者とのネットワークの構築などを行います。

(2)現地顧問医
保健・医療事情が様々な受入国においてボランティアがより信頼のおける医療が受けられるよう、必要に応じて現地顧問医と契約を結んでいます。

3. 緊急移送

現地では対応できない傷病が発生した場合、契約の保険会社を通して、医療体制が整った国や都市に移送します。

4. 災害補償・共済制度

病気や怪我、障害、死亡等に備えて、次のような制度があります。
・JICAの災害補償制度
・労災保険特別加入
・国際協力共済会
安全対策

日本は世界の国々の中でも極めて治安の良い国の一つです。欧米先進国を含む各国、特に開発途上国においては一般犯罪、テロ、誘拐、クーデターなどが日本に比べて高い確率で発生しています。また、ほとんどが舗装路である日本と比べると多くの開発途上国の道路状況は良いとはいえません。加えて、整備不良の自動車が多く、運転マナーや交通事情の違う途上国では交通事故にも注意する必要があります。したがって、受入国で生活する場合には、各個人が犯罪や事故防止などしっかりした危機管理意識を持つことが重要になります。JICAではボランティアが犯罪や交通事故に遭わないよう、以下のような安全対策を実施していま す。

1. 情報提供

派遣前訓練で任国事情や安全対策に関する講座を設け、現地の治安、交通状況等について説明しています。受入国着任後は、着任時オリエンテーションで受入国特有の状況や対策(犯罪防止策、交通安全対策、公共交通機関利用時の注意等)にかかる説明を行い、さらにボランティアを含めたJICA関係者が参加して開催する安全対策連絡協議会や交通安全講習会などを通して安全管理意識の高揚を図っています。

2. 住居防犯

ボランティアの住居は原則として受入国政府(日系社会青年ボランティアの場合は配属団体)が提供することになっていますが、防犯のために扉や窓を補強する必要がある場合があります。このような補強は建物所有者が実施する場合のほかに、JICAが補強を支援したり、警備員を配置するなど、住居防犯の徹底を図ることとしています。

3. 通信連絡手段の確保

日本のように通信網が発達している開発途上国は多くありません。緊急時の連絡手段として無線機の設置、衛星携帯電話の配備、携帯電話の貸与(通話料自己負担)などを行っています。

4. 渡航制限

各国の治安状況に応じて渡航制限を行っています。自分の受入国であっても立入禁止区域があったり、周辺国でも入国を制限する場合があります。

5. 国外退避

選挙やクーデターなどで受入国の治安情勢が悪化し、JICA関係者の安全確保が困難になると判断される場合には、受入国内の安全な場所への一時的な避難や国外退避(周辺国や日本)を行う場合があります。治安状況が安定しない場合には、任地や受入国を変更する場合もあります。なお、外務省海外安全ホームページで各国の安全情報を見ることができますので、応募される方は確認することをお薦めします。
外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/